もうお付き合いさせて頂いてからは何年も経つのです。
遠いところウチに二回も足を運んで頂きました。
僕のカタチに関する感覚と、技術との熟成を待って頂いたと言う感じがします。
今回、菓子器をギャラリーのHPにご紹介頂きました。(下記)
来年、こちらで個展をさせて頂く予定です。
これからさらに感覚・技術を煮詰め、さらにお茶などの知識も
深めていかないといけないように感じています。
自分が進化すれば進化しただけ
ゴールが離れていく気がします。
そもそもゴールなんてないのかもしれませんけど。
とにかくやり抜くという事でしか次のステージにあがれない事はわかっているので
あがいてあがいて、やり抜いて・・・しかないですね。
がんばります。
また新しい仲間が増えた。長野の善光寺門前で錫の仕事を旨とする作り手である。金沢で生を受け、金沢美術工芸大学でデザインを学び、卒業後陶芸家の鯉江良二氏の門を叩き、その後独学で錫の作品を制作するに至ったという経歴の持ち主である。
その風貌から受ける印象とは違い、人懐っこくものを作ることが大好きな人物とみた。制作現場は整然と綺麗に整理整頓されており、これも店主好みである。そして、その語り口は熱く、何に対しても真正面から取り組むその姿勢はもの作りとして人を引き付けるに十二分な魅力を感じる。
彼が生み出す作品は、工芸デザインを学び鯉江氏の薫陶を受けた影響を感じる斬新なオブジェから、オリジナリティ豊かな現代的デザインの錫器、そして近年は善光寺宿坊から注文を受けたという伝統的な中にも個性を感じる茶托まで手掛けている。
今回掲載の『泉』と名をつけた菓子器。オーストラリア先住民のアボリジナルアートにヒントを得て、その発想が生まれたと語る。渦を巻くデザインはまさに泉であり、その泉から沸き立つパワーを、日本の伝統的文化のひとつである和菓子をしつらえる菓子器に生かしている。彼の内面の自然観と考えが上手く融合し、茶の世界に新しい風を吹き込む作品と感じる。
伝統をじっくりと育む地で育ち、パワーの塊のような人物に学び、そして今また善光寺という文化息づく地で制作をしている。自然をこころから愛し、今の原子力発電問題にも一家言有するという一面も持ち合わせる御仁。彼との歩みは、壺屋に更なるパワーと出会いを運んでくれそうな予感がする。
今日も梵鐘と彼の打音が善光寺さんに共鳴している。
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